わたしの母は、福祉に関する相談や援助を行うソーシャルワーカーです。家族として話を聞いていると、障がいを持ったご本人もご家族も、とても前向きに障がいと向き合おうと頑張っておられる方が多いなという印象を受けます。その一方で、頑張りたくても悩みをどう解決したらいいか分からないという相談が母の元にはよく寄せられているようなのです。
今回は私にもできることがないかと思い、「障がい者グループホーム」についてご紹介します。
グループホームってどんなところ?
日本では、障がい者支援法に基づいた特定施設での集団生活をベースとして、障がい者本人が自立した生活を送るための支援を受けることができます。この、少人数の方が安心して生活できる福祉施設のことをグループホームと言います。建物は一般的な住宅と変わらず、生活に必要なものはすべて揃っています。
施設には専門のスタッフが日常生活のサポートを行っていますが、グループホームの種類によってそのサポート内容は違います。
障がい者グループホームの種類
障がい者グループホームの種類には、大きく分けて2つのタイプがあります。
一つ目は、地域に密着した地域密着型のグループホームです。これは、地域住民との交流を重視し、地域での自立を支援することを目的としています。通常は5〜15名程度の利用者が生活しており、近隣の施設や店舗との交流や共同イベントが盛んに行われます。
利用者が地域社会とつながりながら、自立した生活を送ることをサポートしています。
二つ目は、専門性重視型のグループホームです。これは、症状や支援ニーズに特化した専門的な医療・介護が提供される身体的なケアや医療的なサポートが必要な利用者に対して適切な支援を提供することが特徴です。
障がいの種類や程度によって、さまざまなタイプの施設が設けられており、個々の利用者に合った環境や支援が用意されています。
障がい者グループホームのサポート
障がい者グループホームでは、例えば、食事、入浴、排泄などの身体介護や、医療やリハビリテーションのサポートが行われます。利用者それぞれの状況や希望に合わせた個別の支援プランがあるため、サポート内容は個人によって異なります。
施設ごとに異なりますが、積極的に様々なイベントやレクリエーションが予定されていて、利用者同士やスタッフ、地域住民との交流が行われているようです。多くの人と関わることで、コミュニケーション能力を育てたり、社会生活に順応するトレーニングにもなりますね。
このようなことから、障がい者グループホームは、利用者が生活の質を向上させるための大切な場所となっています。
障がい者グループホームを利用するメリット
母から聞いた主なメリットは、以下のとおりです。
- 家庭と同様に自立した日常生活を送れる
- 専門のケアや医療サポートが手厚く受けられ安心
- コミュニケーション能力の向上がはかれる
- 生活リズムの確立ができる
障がいと向き合い頑張りたいご本人やご家族の方にとって、自立した生活を目指せる「グループホーム」という選択肢はぴったりではないかと思います。
利用開始までの流れ
まず、有識者へ相談しましょう。相談先は市役所の福祉課やソーシャルワーカー、ケアマネージャーの方など様々です。その場で解決できなくても、しかるべき人へ連絡をつないでくれる場合があります。
次に、利用条件や手続きについての詳細の確認です。利用申し込みには、障がい者本人や代理人が必要な書類を揃えて手続きを進めます。
候補となる施設見学や面談を経て、利用者の方にとって最適なグループホームを決めます。
入居が決定すると、グループホーム側から生活相談や準備について説明があります。
選ぶ際の入居条件
入居対象については一般的な条件として、障がいの程度(支援区分)やタイプによって利用可能な施設が異なります。
例えば、身体的な障がいや知的障がい、精神障がいなどに応じて適切なグループホームを選定したり、どこまでの支援が必要かを入居者自身やご家族・ケアマネージャーなどと話し合います。
埼玉県鴻巣市の障がい者グループホーム「yours」
以前、母が埼玉県鴻巣市にあるyoursという施設を相談にきた方へ紹介したところ、大変興味をもっていらっしゃったそうなので、こちらでもご紹介します。
障がい者向けグループホームの「yours」は株式会社チャレジョブさんという会社が運営していて、障がい者の就労支援も積極的に行っている会社だそうです。
yoursの魅力
- 就労サポートがある
- 管理栄養士監修のメニューで食事管理
- 医療面のサポートがある
- 行政の手続きを支援してくれる
- 福祉へとつなげれてくれる
他事業部と連携を取り就労支援を行っているので、本人のやる気に応じて活躍の場を作ってくれる
和食・洋食・中華とバランスも考えた食事でバリエーション豊か
必要に応じて通院支援や場合によっては同行、入院時のお手伝いや付添をしてくれる
身寄りのない方でも面談などを通して受け入れ可能なので、本人が出来ない手続きをサポートしてくれる
入居予定でない方でも、相談があれば入居可能なグループホームや専門医、他でご相談可能な専門家への取次ぎをしてくれる
このように、様々なニーズに対応したサービスがあるため家族にとっても安心して預けられ、万が一ひとりで社会から隔絶されてしまった方がいても、しっかり社会とのパイプになってくださっています。
まとめ
障がい者グループホームは、障がいを持った方でも自立した生活が送れるような環境やサポート体制があります。埼玉県鴻巣市の障がい者向けグループホーム「yours」は、食事管理や就労支援のほか、利用者のニーズに合わせたサービスや社会への奉仕活動が垣間見えることが魅力の施設でした。
障がいと向き合うご本人やご家族が、最適な環境を見つけられますように、この記事がすこしでも参考なれば幸いです。